I LOVE RG! - for Bulgarian RG fan
 

1993年〜1996年

1993年

ブルガリア勢がバルセロナで勝てなかったこともあって、私はこの年あまり新体操をきちんと観ていない。ワコールを観て初めてペトロバが世界選手権に優勝していたことを知った。なんということだ。久々にブルガリアが盛りかえしたのに、昨年から世界選手権はテレビで放送されなくなってしまっていた。おまけに私はワコールを断片的にしかビデオにとっておらず、今ではどこにあるのかもわからない。確か、ユリア・バイチェバが復活していたことに驚いた記憶がある。しかも、今まで伝わっていた年令より2つも上だったことが判明した。90年のワコール以来彼女を観ることができてよかったです。
また90年のワコールカップでは、個人選手として出場したネリー・アタナソバがこの時は団体のメンバーになっていた。楽しそうに演技をしている姿が見られて嬉しかった。
それにしても、ペトロバは予想以上に素晴らしい選手になっていた。パノバ以来の大器といってもいい、いやそれ以上だ。観るものを惹き付けてやまない天性の表現力。こういうのは、真似しようとしてできるようなものではない。思わずぞくっとしてしまった。まさに天才ですね。
旧ソビエト勢はおそらく、長年続いていたティモ&スカルディナとコスティナという大選手がそろって引退してしまったので、あとに続く選手がまだ成長段階だったのだろう。ルキヤネンコが頑張っていたのかな。彼女は、マリーナ・ロバチのコーチだったクリレンコさんの指導を受けていて、なるほど雰囲気もロバチに似ている。バルセロナ以後、またルールが変わったようだが改正内容は、私は把握していない。

1994-1995年

このころにいたっては、ほとんど新体操を観ていない。というよりテレビ放送があったのかどうかもわからない。私は新体操から完全に遠ざかっていた。2年ぶりに95年のエプソンが唯一観たものだがあまり印象に残っていない。ステラ・サラパティスカのことも、96年のイオンカップで観るまで忘れていた。この当時のことを良く知っている方いませんか?ペトロバ&ポポバが福岡のユニバーシアードにきていたことも後で知りました。観たかったなぁ。

…とここまでは99年に書いたものなのですが、 私はこの頃の新体操を完全に忘れていたわけではなかったんですよ。今になってようやくテレビ東京で放送された94年の第1回目のイオンカップを観ていたことを思い出しました。
とはいえ、バルセロナ以降は新体操への熱意を失っていたことも確かで、ビデオには残していません。でもイオンカップを観た時、旧ソビエトの選手で凄い選手がいるなぁ、ブルガリア大丈夫かしら…と思ったのを覚えていて、きっとそれはセレブリアンスカヤだったと確信しています。私が知らなかっただけで、この頃はペトロバが大活躍していたんですね。マリア・ペトロバの偉大さは今さらいうまでもありませんが、私が何より素晴らしいと思うのは、ソビエトが崩壊していくつもの国に別れてから出てくる有力選手も増えたことで、それだけ勝つのは難しいというのに世界選手権を3連覇したことです。要するに、ロシア、ベラルーシ、ウクライナの選手達が束になってかかってもペトロバにはかなわなかったということである。
またそういった輝かしい成績以上に、彼女の演技は誰にも真似のできない自分だけの世界を確立していたことが、彼女が現在も名選手として語り継がれる一番の理由ではないでしょうか。

1996年

アトランタオリンピックが始まった。95年のエプソンカップをテレビで観たことは、自分の中ではほとんど忘れてしまっていたので、きちんと新体操をみるのは前回のバルセロナの年以来だ。しかし、私は予選と団体の一部しかみていない。母親に決勝のときのビデオを頼んだのに、おもしろくないといって団体しかとってくれなかったのだ。ちなみにうちの母親は新体操を割とよく観るほうだったのに、この変わりようはなんだと思っていたが、実際に新体操そのものが本当にガラリと変わってしまっていたのである。

私も予選を観ている時から、これはどうしてしまったのだろうと、しばし混乱していた。特にそれまで昔から新体操を観ていたが、ここ数年の動向を知らずにアトランタを観てしまった私にとって、それは非常に奇異なものに映ってしまった。なぜなら、出てくる選手がみなほとんど同じような演技構成をしていたからである。同じバランス、同じ組み合わせのピボット、ジャンプなど画一的極まりない。なんでも実況アナがいうには、ルールが大幅に変わったらしく、体の動きにAからDまでの難度がつけられたのだそうだ。その難度をいかに多く取り入れ、完璧にこなすことで得点が決まるんだと。なんてこった。通りでみなが同じ動きをするわけだ。おまけに、レオタードも妙に派手で、化粧も軒並み濃くなっている。予選が進むうちに私の怒りは頂点に達し、バランスからMGキックにいたる難度をさんざん見せられ、もういいかげんにしてくれ、と思ってしまった。おまけに、音楽と動きの同調性がことごとくないがしろにされている。これでは単なるBGMではないか。選手達はきっと、難度を取り入れるために必死だったのだろう。かなり唐突に入っているバランスとか多かったもんな。

そして私にとどめをさしたのは、マリア・ペトロバのボールでの大失敗である。彼女が今だ現役で頑張っていたことは、先に行われた器械体操のエキジビションに登場してきたことで初めて知った。このときは本当にびっくりした。世界選手権3連覇してたことも知らなかったぞ。あのちっこくて細くて愛らしかったマリアが...。すっかり大人である。しかも美人になったもんだ。彼女の表現力は確かに一級品だが、動きに軽やかさがない。ピークを過ぎていることは明らかだった。それでも、他の選手とは一線を画した流れのある構成には無理がない。やっぱりブルガリアだ、と安堵する。それも束の間、ペトロバはボールの失敗を最後までひきずる形で得点も伸びずに5位に沈んだ。つくづくオリンピックには運に見放されたブルガリア、3度目の正直もならず。無念でした。

優勝したのはエカテリーナ・セレブリアンスカヤ。3位のビトリチェンコ(以下ビト)とともに何もかもが確実、堅実な演技がウクライナ新体操の特徴。思えば、ウクライナ出身のバルセロナの優勝者ティモシェンコもそうだった。彼女ほど濃ゆい演技ではないが、カーチャは顔もいいし、体が大きいので同じ動きをしても見映えがする。なるほど新ルールにはおあつらえ向きの選手と言える。2位、4位のロシア選手にいたっては、何も言及する気になれません。これからはどんなに手具操作がうまくても、工夫した動きをしても、音楽と調和しても、柔軟性やバランス、ジャンプに強くないと高得点は望めないようだ。
アトランタでの光景は、採点競技としての新体操の難しさや限界を思い知った。それと同時に私の中で、新体操を単なるスポーツ以上の存在、芸術的なものとしてとらえていた見方にも、やはり限界があったのだ。

アトランタ後のイオンでは、セレブリアンスカヤが10点を連発、金メダリストの圧倒的な存在感を見せつけた。ロシアの選手で好みの選手を発見。リプコフスカヤである。線が細すぎる気もするが、意志の強さを感じさせる演技だ。

ブルガリア勢は、ペトロバ引退後ポポバが頑張っていた。彼女は91年にデビューしてから、最後まで強烈な印象こそ残してはいないが、ほっとさせられるような温和な魅力を持つ選手であった。私は彼女の演技を見る度に心が和みました。番組中では、オリンピックに出ていないからか、数秒しか映らなかったサラパティスカ。メダリスト達を押し退け健闘していた。彼女のひと演技くらい観たかったなぁ。 とても残念。

>> 戻る Last Update : 2002/05/16